歯科遠隔医療オフィシャルブログ

歯科遠隔医療を考えるオフィシャルブログです。

抗菌薬の使い方を知らない歯医者にOFPは治せない!遠隔診療なんてもっとできない!!

先ほど、術後感染予防抗菌薬適正使用のためガイドライン(医局用抜粋)を作成しました。

 

これらを参考にしています。

f:id:hatehatepain:20170613161404j:image

http://www.chemotherapy.or.jp/guideline/jyutsugo_shiyou_jissen.pdf

f:id:hatehatepain:20170613195023j:image

http://www.chemotherapy.or.jp/guideline/jaidjsc-kansenshochiryo_shisei.pdf

 

目的は、"周術期の抗菌薬を正しく使用して、耐性菌の出現を防ぐ"です!

というと格好がいいですが、

 

そもそもの抗菌薬の使い方を見直して、医局内に再度周知させるために、

病院の感染対策委員として、また抗菌化学療法認定歯科医師として作成しました。

 

具体的には、

口腔外科(に限らずなんでも)の手術で使用する抗菌薬は常在菌を考慮して、

手術の場所や範囲(侵襲度)、その他もろもろをちゃんと考えて、

ガイドライン(エビデンスレベルはそれぞれだけど)に従って使おうねという話です。

(ずいぶんふんわりしているのは、この話をしたい訳ではないからです)

 

こんかいは抗菌薬の"種類"や""の話は置いておいて、"投与期間"についてのお話をしたいと思います。

 

ざっくりと、

一般的な口腔外科手術の場合の抗菌薬の使用期間は、

"単回投与か長くても48時間"です(侵襲がひどいのは72時間も一応考慮されている)。

 

 

ちなみに抜歯は?

 

感染リスク(心内膜炎やSSI)がない場合の抜歯は、抗菌薬を使用しないことが推奨されています。(みんな出しまくってるけど、本当は出さないことが推奨されている)

 

 

ここまではいいとして、

問題はこのガイドラインにみんな従っているか?ということ。

 

若い先生ほどガイドラインに忠実で、「48時間でやめましょう!」と適正使用に積極的ですが、

一方で、

年配の経験年数の長い医師ほど、"漫然と"「もうちょっと入れとこうよ。」と、

 

耐性菌がどうこうというより、創部が感染するのがいや、やめたら感染するんじゃないか、感染する気がする。

などと、

 

実際にはやめてもやめなくても感染するときはするので、やはり適正使用ガイドラインに基づいて使用するのがよいです。

 

 

さて、

この年配の頭の固い先生にありがちな話はOFP業界においても同様です。

(抗菌薬の話は前フリです)

 

いったい何の話かというと、

新しい病院に勤め始めた後輩が、

口腔顔面痛(OFP)患者を専門医療機関に紹介したいが、そこの部長が許可してくれないんですって(紹介させてくれない)。バカか。

 

過去の経験ばかりに囚われていると、新しいガイドラインやエビデンスが受け入れられなくて、

またOFPのような新しい概念の疾患や病態が存在することも受け入れられない。

 

 

どんなことでも自分で解決したい気持ちや、どうしても認めたくないこともあるのかどうなのか、

なんなんだかよくわからないが、

いずれにしても、専門家や得意な人に任せた方がいいですよ(病診連携も含む)。

 

 

後輩は早くその病院をやめなさい。

 

こちらもどうぞ。

苦手なことは得意な人に任せる話。

teledental.hatenablog.com

 

 

 
プロフィール
長縄拓哉(ながなわたくや)

初期研修医時代から東京女子医科大学病院、歯科口腔外科学講座で口腔腫瘍、顎顔面外傷、口腔感染症治療に従事しそれぞれ認定医資格を取得。デンマーク・オーフス大学に留学し口腔顔面領域の難治性疼痛について研究。口腔顔面領域の感覚検査器を開発し、国際歯科研究学会議(IADR2015, ボストン)ニューロサイエンスアワードを受賞。2015年に東京女子医科大学病院に口腔顔面痛み外来を開設。統括医師として難治性疼痛患者の治療を行っている。文部科学省科研費を獲得。Neurotalk2017(スペイン)シンポジスト。医学博士。株式会社メドレー仲介型販売取次店。日本口腔顔面痛学会評議員。日本口腔内科学会代議員。